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2005.09.22

教職に活かす教育心理

chato6 教員を目指す学生や、実際に教育の現場に立っている教員のための“教育心理学”のテキストである、古川聡・編著『教職に活かす教育心理ー子どもと学校の今ー』(福村出版)。心理職を目指していた私が、大学時代に一番多く開いたテキストである。心理学について知りたいという人がいたら、“心理”というタイトルがついた新書や雑学的なマニュアル本よりも、このテキストをお薦めしたいくらいだ。専門書の部類に入るであろうテキストであるが、親切過ぎるくらいにわかりやすい。わかりやすいだけにとどまらずに、とても使える実践的なテキストである。きっと、子育てにも自分を高めるためにも役立つ。

 このテキストの良いところは、「学ぶ」「知る」に加えて「考える」ことができる構成になっているところ。教養としての心理学で終わらずに、今現在の子どもたちの問題点や社会現象などと結びつけて自分なりに回答を見つけていけるのだ。例えば、第2章の“お母さんは過保護です”というところでは、インプリンティング(刻印づけ、刷り込み)やアタッチメント(愛着)などの研究や概要に触れながら、親子関係の昔と今や父親の影響について述べ、働く女性が増えた社会の中での子育てにはどんな配慮が必要なのかを問う。各章ごとに心理用語の解説があるので、理解度もよい。

 私がこのテキストを使っていたのは、“教育心理学”の講義にて。講義には当然ながら教職を目指す学生が多かった。他の心理学の講義とは、かなり趣が違っていたのをよく覚えている。だらりんとした学生の多いことといったら…。似た内容の科目としては“心理学概論”というのがあったが、担当教員との相性があまりに悪かったので挫折してしまった。心理学にもっと興味をもってもらおうという雑学めいた講義よりも、心理学の基礎を学びながら何かに役立てることができる講義の方が好ましかったせいかもしれない。私が履修していたのは、某資格を取るためでしたが。何はともあれ、学生でなくなった今もこのテキストをよく開く私。“努力が報われない”とか“やる気を高めるにはどうすればよいの?”という悩みなら、人生相談よりもためになる。

4571220480教職に活かす教育心理―子どもと学校の今
古川 聡
福村出版 2000-09

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