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2005.07.11

「妄想」はオンナの幸せ

IMG_0039 人生に、恋に仕事に疲れた貴方に贈る、プチ現実逃避のススメが書かれた、益田ミリ・著『「妄想」はオンナの幸せ』(PHP文庫)。ほっと脱力したい方、元気になりたい方向けの本である。モーソー族(妄想する人)になれば、理想と現実のギャップにもがく貴方に、強い見方ができるかもしれない。詳しいことはわからないが、どうやら楽しい妄想をすると、ナチュラルキラー細胞がどーたらこーたら(著者の言葉を借りましたが、実にいい加減…)で、免疫力がアップするらしい。つまり、体によいということ。おぉ、それならば、どんどん妄想に耽ろうではないか。さあさあ。

 実は私、こうして飽きもせず読書日記ブログをやっているのは、相当な現実逃避傾向にある乙女だからである。趣味である読書。この楽しみというのは、本の世界に逃げ込むことに尽きる。そんな目的だから、自然と小説が多くなる。当然、海外作品は少なくなる。逃げ込んで夢中になり、酷な現実を忘れるひとときの心地よさと言ったら…。その心地よさに甘え、現実に対して怠惰であっては、いけないと思いつつ、先延ばしにしている有り様。何とも情けない。でも、体によいとなれば、現実逃避的妄想万々歳ではないか。私の体の中のナチュラルキラー細胞は、喜んでいるはずなのだから。ふふふっ。

 さて、肝心の「妄想」について。私のような少々重たい(?)現実逃避ではなく、ニンマリしちゃうような、ウットリしちゃうような、実に健全な明るいものばかり。凡人だと周囲に思わせておきながら本当はもの凄いお嬢様だったとか、架空の彼氏とのあれこれなどなど、自分の都合のいいように設定して楽しむという類のもの。きちんと細かい筋書きがあり、自分の存在を優位に立たせ、欲望どおりの展開にする。ドラマや映画のヒロインチックな妄想も多数登場する。そういう妄想が、24コ。多くの女性が一度は妄想したことのある“もしも、○○だったら…”という設定が並ぶ。

 本来、妄想とは自分だけの楽しみ。だから、人様に語るものではない。著者は、自分が過去に抱いてきた妄想を惜しげもなく語ってくれているのだが、その端々で自己嫌悪的な言葉が見られる。“この本が完成しても、恥ずかしくて読めない”とか“ま、なるようになる。じゃないと、こんな本書けません”とか。それに加えて、自分のあまりにも都合のいい妄想に対して、ツッコミを入れ、今後の異性関係を心配する。こんなことを知られてしまったら…と。読んでいる方は、ただただおもしろいのだが、身を削って本を書いている当人はツライかもしれない。著者の“妄想は妄想のままが完成品”という言葉を心の中に刻むことにしよう。

4569664156「妄想」はオンナの幸せ 「もしもパワー」でストレス解消! (PHP文庫)
益田 ミリ
PHP研究所 2005-07-01

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コメント

はじめまして。勝手ながらTBさせていただきました。私も今日「妄想」はオンナの幸せを読みました。時間も忘れて共感のしっぱなし。私も立派な「モーソー族」でした。久しぶりに楽しい気分になれましたよ☆

投稿: 106la83 | 2005.08.19 23:36

106la83さん、コメント&トラックバックありがとうございます。
ホントこの本は、共感しっぱなしですよね。読んでいてとても楽しくて、心地よかったです。モーソー族が増えたら、世の中はもっと明るくなったりして…なんて、思います。

投稿: ましろ(106la83さんへ) | 2005.08.20 07:25

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