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2005.03.19

二ノ宮知子著『OUT』

 『のだめカンタービレ』の著者である二ノ宮知子さんの『OUT』を読んだ。漫才のようなノリと特異なキャラクターが何ともおもしろかった。作品は1995年発表。10年前がずいぶんと前に感じるのは、それだけ時代が大きく変化したからなのだろう。もちろん、私自身も。二ノ宮さんが、「よっぱらいの巨匠」と当時は呼ばれていたことを知り、妙に納得してしまった。“だから、あのノリ?”とか“ぎゃほー”なのかしらと…。『平成よっぱらい研究所』という作品もぜひ読んでみたい。

 人気イラストレーターのマコ。その部屋に、ヒモのように勝手に住んでいる歌田一郎(通称・歌ちゃん)。歌ちゃんは、スーパーロボット(爆弾付き仕様)作りが得意で、なぜか様々な幅広い人脈の持ち主。絶対的な信頼を持たれ、ファンキーな暮らし&雰囲気である。そして、様々な名言(迷言?)&名場面を作品の中に残していく。

 「泣く子はだまらせる…」、「おしめの日か…?」、「最低最低も最高のうち」、「オレにかんぱーい」、「どうだ、股がスーッとしたか!?」、「気絶したか、たかがバックドロップくらいで…」などなど。どんなシチュエーションで歌ちゃんが言ったセリフなのかは、読んでみてのお楽しみで…。読み始めたら、歌ちゃんがなぜか好きになるはず。マコ曰く“すごいゴミっぷり”だった歌ちゃんなのに、何とも憎めない&なぜか頼れる男に見えてくるのだ。こんな人は現実には存在しているとは思えないのだが、かっこいい。いや、かっこよ過ぎなのだ。

 普通の生活、普通の幸せ、普通の彼氏が欲しいマコ。歌ちゃんのせいで、めちゃくちゃなむちゃくちゃな日常が当たり前になってしまっているのだが、歌ちゃんと離れられない理由や歌ちゃんを好きな理由を何となく実感してゆく…たとえ、歌ちゃんの名前と年齢くらいしか知らないのだとしても。マコには歌ちゃんが必要で、歌ちゃんにもマコが必要なのではないかと思えた。誰かを必要とし、必要とされていることって物凄く素晴らしいことである。いろんな意味で、マコと歌ちゃんの関係は憧れだとも言える。

 そう言えば、私の好きな男性は皆ファンキーな気がする。なぜかほとんど…いや、それとも漫画に出てくる男性はファンキーが多いのか…?三原ミツカズの漫画とか、楠本まきの漫画とか…いろんな意味合いでファンキー&ジャンキーだから。

4396761961Out (フィールコミックスGOLD)
二ノ宮 知子
祥伝社 1999-02

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コメント

OUTいいですね~。
泣く子は黙らせる!
いいですね~。あと、昔の女の話のところで、
かっこわるいって笑うシーンもかわいそうだけど面白かったですvv

私は二ノ宮作品が大好きで、飲みにいこうぜ!!やGREEN、平成よっぱらい研究所も読みました!本当どれも面白いんですけど、やっぱり平成よっぱらい…が一番おすすめですね!
猫の話が好きです。
あと、飲みに行こうぜ!!の話も収録されてて実際にはこんな職場ないのに、あったらいいなぁ~って思わずにはいられないお話でした

投稿: sonatine | 2005.03.19 22:35

sonatineさん、コメントどうもありがとうございます!

ものすごく二ノ宮知子さんの愛読者の方のようで…恐縮です。やはり、平成よっぱらい~が一番ですかぁ。読むのがもの凄く楽しみになってきましたよ。格好悪い姿を格好悪いとそのまま受け止めて笑えることって、すごいですよね。ものすごいイケメンでも、あんなだったら格好悪いんですよね…

sonatineさんって、'80年代生まれなのにリアルタイムで読めていたのですか?ギリギリ'70年代生まれの私は少々驚いております。

投稿: ましろ(sonatineさんへ) | 2005.03.20 01:12

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